浸透する境界と残響 (2025)

インタラクティブサウンドインスタレーション

本作品は、深度センサーが捉える体験者の微細な動作を、音のフィードバックとして空間にあらわす。体験者が意識的に動けば、その輪郭が水の中の波紋のように残響する。そして静止し続ければ、自己意識の境界が曖昧になっていくように、徐々に音がひろがっていく。

普段は意識にのぼらない自身の身体のゆらぎやありかたを、音によるフィードバックループを通して自覚するための装置である。

その0に至るまで (2024)

インタラクティブサウンドインスタレーション

体験者がオブジェクトに手を置くと、内的世界への瞑想的な空間に移行するかのようにゆっくりと音が立ち上がっていく。そしてそのまま手を置き続けていると、音は体験者の身体全体を包み込むほどに充溢する。

本作品は一人で体験することが推奨される。手を置くという行為によってのみその体験が開始されるという点で、いま・ここに集中するという意識が深く許容される。